バニラの歴史 バニラプラニファリア/バニラタヒテンシス

Posted by gotokatsuya on

≪バニラについて≫

バニラは、メキシコと中央アメリカ、南アメリカのいくつかの熱帯地域に由来するラン科に属する被子植物です。15,000種とも言われるラン科植物全体の中で世界中で栽培されているバニラランは160種類以上ありますが、唯一食用として商業的に使われているのはバニラプラニファリアとバニラタヒテンシスの2種類だけです。

≪バニラの歴史≫

バニラは、メキシコが起源とされ、14世紀スペインのメキシコ征服の間にヨーロッパに運ばれました。20世紀に入りマダガスカルや他のインド洋諸国で数多く栽培されました。そしてすぐにマダガスカル島の東部に浮かぶ、現在レユニオン島と改名した当時のブルボン島でも栽培され、インド洋のバニラプラニファリアのバニラビーンズは、広くブルボンバニラと呼ばれるようになりました。

ほとんどの国で栽培されているバニラは、このメキシコ原産のブルボンバニラです。

スペイン人は、フィリピンにもバニラプラニファリアなどいくつかのバニラを持ち込みました。1830年代後半そのバニラの一部がタヒチへ運ばれ、首都パペーテの知事の庭園に植えられました。その雑種のバニラがのちにバニラタヒテンシスまたは、タヒチアンバニラと呼ばれるようになりました。バニラ栽培が盛んになっていたレユニアン島から来たカトリックの司祭たちは、そのタヒチアンバニラを見つけ、商業的にタヒチアンバニラを栽培するべきだとタヒチ人を説得したそうです。

のちにタヒチアンバニラはフランスで売られるようになり、1980年代初頭にはアメリカ、カリフォルニアにも持ち込まれます。広く使われていたブルボンバニラよりも高価で、普及するまでに時間がかかりましたが、その香りの成分はシェフや料理の専門家が注目するところとなり、ゆっくりと人気が高まっていきました。そして現在、タヒチアンバニラは、特別なバニラとして認識されています。

タヒチ原産のタヒチアンバニラはパプアニューギニアでも栽培されています。

「Agatabianca LLC」より抜粋

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